認知症とは③(治療)


前回、前前回と認知症について種類や症状をまとめました(^^)
引き続き認知症についてということで、今回は認知症の治療について簡単にまとめたいと思いますblush

根本治療について

現在のところ、認知症を完全に治す治療法はまだありません
そこで、できるだけ症状を軽くして、進行の速度を遅らせることが治療目的となります。進行の速度を遅らせる治療法には薬物療法と非薬物療法があります。

このうち薬物療法は、アルツハイマー病の中核症状の進行をある程度抑える効果が期待される薬が若干あるだけで、脳血管性認知症に効果がある薬剤は今のところ存在しません。

そのため、非薬物療法によって症状を抑えることが主な治療法となります。

中核症状への治療

アルツハイマー病では、塩酸ドネペジルなどの抗コリンエステラーゼ阻害薬に中核症状の一時的な改善効果が認めら、レビー小体型認知症にも有効なことがあります。この効果は一時的で、進行を完全に抑えるものではありません。

進行を遅らせるだけですので、できるだけ早くから治療を開始して、少しでも軽症の段階にとどめるようにすることが大切です。

※中核症状とは、以下の症状を言います↓↓
・記憶障害 …覚えていた記憶が思い出せないばかりか、先ほど聞いた新しいことすら記憶できない
・見当識障害 …現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況を把握できない
・理解、判断力の障害 …考えるスピードが遅くなり、2つ以上のことが重なるとうまく処理できず、混乱しやすい
・実行機能障害 …計画を立てたり、予想外の変化に対応することができない
・感情表現の変化 …その場の状況が読めず、思いがけない感情の反応を示す

周辺症状への治療

周辺症状は、妄想や幻覚、徘徊、暴力など必ずしも認知障害といえない行動的な障害をいい、中核症状よりも介護者の強い苦痛になることが多く、効果的な薬をつかって症状をおさえたくなるのですが、以前、周辺症状に使われていた薬の中には認知症の症状を悪化させてしまうものがあるので、薬物療法には慎重を要します。

まずは薬に頼らず、患者さんを刺激しないことや、規則正しい生活を送るように心がける、環境を急激に変えないようにする、などを基本とし、認知能力を高めるためのリアリティ・オリエンテーション、簡単な楽器演奏や運動などで刺激を与える、過去を回想するなどの療法を行う場合もあります。

しかし、症状が進んでくると周辺症状も激しくなってくるため、そいった場合はは薬物治療を試すこともあります。

※薬物治療は専門家の指導のもとに、患者さん本人の反応を注意深く観察しながら進めていく必要があります。

将来への期待と早期発見、早期治療

アルツハイマー病は脳内にアミロイドβというタンパク質が蓄積し、アミロイドβは神経毒で神経細胞の変性に関係すると考えられており、アミロイドβを蓄積させない治療法を開発しようと研究進められています。アミロイドβの蓄積を阻害する安全な薬が開発されれば、アルツハイマー病はそれ以上の神経変性を起こさなくなると考えられるため、認知症の進行が完全にストップする可能性もあります。

しかし、一度変性してしまった神経細胞は再生しないので、進行した認知症では失われた機能を回復することは難しいという問題が残ります。その意味でも早期発見・早期治療は今後ますます重要になってくると考えられます。

現在の軽度認知障害の治療は、認知症の予防に効果がある生活環境をとりいれ、高血圧や糖尿病、高脂血症などを治療し、必要に応じて抗コリンエステラーゼ薬を服用するという内容で行っています。

アミロイドβの分解にはエンドぺプチダーゼやインスリン分解酵素が関わっていると言われているため、インスリンをたくさん出すような食生活(清涼飲料水のがぶ飲み、甘い物の食べ過ぎチョコレート、早食いラーメン、 など)をしているとインスリン分解のために酵素が使われて、アミロイドβを分解できないとも考えられます。

インスリンは、血糖値が上昇すると血糖値を下げるために出るホルモンなので、肥満や糖尿病予防だけでなく認知症予防のためにも、血糖値の上昇には注意した方がよさそうですビックリマーク

次回は、認知症対策に役立つ栄養素についてご紹介できればと思いますbowtie

(さ)

厚生労働省ホームページ
大阪市立大学・大学院医学研究科脳神経科学のホームページ

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