【論文紹介】幼児期のピーナッツ摂取で持続的なアレルギー対策


以前のブログで「乳児期からピーナツを食べるべき?」と題して、ピーナッツを生後11か月以内の乳児期に食べ始めることで、5歳時点でのピーナッツアレルギー発症を抑えることができるという内容の論文をご紹介しました電気

今回は、その続きの研究で「乳児期にピーナッツを食べ始めた場合の持続的なアレルギー抑制効果」について調べている論文をご紹介しますにこにこ
 

● 初期のピーナッツ導入は1年間避けた後でもアレルギーに対する免疫力を高める
乳児期からピーナッツを日常的に食べることで、持続的にピーナッツアレルギーのリスクが低下する」という内容のイギリスにあるキングス・カレッジ・ロンドンからの研究報告ですサゲサゲ↓

 

【目的】
1次試験において、ピーナッツアレルギーのリスクが高い乳幼児のピーナッツアレルギーは、早期(生後11か月以内)にピーナッツを食べ始めることで5歳の時点でのアレルギーを抑えられるということが分かった。
しかし、その効果は持続的なのかどうかは分かっていない。

そこで、生後11か月以内から5歳(60か月)までピーナッツを日常的に摂っていた子供とピーナッツを避けていた子供において、1年間ピーナッツを避けた後にアレルギーの発症率がどのように変化するのかを調べる

 

【対象】
1次試験に参加したピーナッツアレルギーのリスクが高い(ひどい湿疹や卵アレルギーのどちらかまたは一方がある)556名の子供

 

【方法】
1次試験後12か月間ピーナッツを避け、4年以上日常的にピーナッツを摂っていた子供と避けていた子供の生後72か月(6歳)時点でのアレルギー発症率を調べた追跡調査
評価は、質問票、ベッドのほこりにピーナッツのタンパク質が含まれているかの定量、血液中の抗体価の検査などを行った。

 

【結果】
・生後72か月時点でのピーナッツアレルギーの発症率は生後60か月時点での発症率と差がなく、ピーナッツを摂っていた方が有意にピーナッツアレルギーになりにくかった

・ピーナッツを摂っていた子供よりもピーナッツを避けていた子供は生後72か月時点でのピーナッツアレルギーの有病率が有意に高くピーナッツ特異的IgE抗体価(ピーナッツアレルギーの指標)も高かった

ピーナッツを避けていた子供はピーナッツを摂っていた子供と比較し、皮膚炎や呼吸器感染症、近眼、胃腸炎などになりやすかった

 

【まとめ】
乳児期(生後11か月以内)からの日常的なピーナッツ摂取は、ピーナッツアレルギーに対して持続的に有効である可能性がある。

<論文要旨>
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1514209

今の日本では、ピーナッツなどのアレルゲンとなりやすい食品は幼いうちはなるべく避け、ある程度成長してから子供に食べさせることが一般的です。

しかし、この研究の前に行った1次試験の結果を受け、「アレルゲンとなりやすい食品は様子を見ながら早い時期から子供に食べさせた方がアレルギーになりにくい」という意見が普及し始めていますビックリマーク

またこの研究結果から、幼いうちから日常的にピーナッツを食べていればその効果は持続的に有効な可能性があることが分かるため、ピーナッツアレルギーを避けるためにずっと日常的にピーナッツを摂らなくてもよさそうですグッド!

昔の常識は今の非常識という言葉がありますが、医学の分野も日進月歩です!!
日々新しい情報を取り入れて柔軟に対応することが求められていますねにこにこ


※卵アレルギーや湿疹のある子供はピーナッツアレルギーのリスクが高いため、そういった子供にピーナッツを食べさせる前にはアレルギー専門医や小児科の医師に相談してください。

 

(さ)

 

<参考>
・リンク・デ・ダイエット(http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail_news.htm&kibanID=53668&-lay=lay&-Find)

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