ドクターの声

朴澤孝治 先生 朴澤耳鼻咽喉科
(宮城県仙台市)

医学博士。東北大学病院臨床教授。東北大学医学部卒業、同大学院医学研究科修了。米国ハーバード大学医学部に留学。東北大学病院助教授、仙台社会保険病院院長補佐など長年にわたり臨床経験を積む。2011年に朴澤耳鼻咽喉科・統合メディカルケアセンターTree of Lifeを設立。日本気管食道科学会評議員、日本ホリスティック医学協会理事

統合医療で病を治す

再生医療や遺伝子工学などは日々進歩していますが、実用化まで長い年月が必要になります。
それを待っていては、目の前の患者さんを救うことができないかもしれない。
それならば「現存する医療を総動員して治療にあたろう」と考え、実践しています。
必ずしも西洋医学が最善の医療ではない、ということです。
いろんなものを調べて、その人にあったものをやろうというのが統合医療ですね。
その中で、栄養や食べ物というのは外せないテーマです。
美容と健康を維持するために必要なのは、快食・快眠・快便・適度な運動です。
病気になる前に原因を見つけて、それを解消する。先制医療ですね。
そうすると患者さんは病気になる前に病院に来て、病気にならずに帰っていく。
これまでは病気になってから病院に行くのが普通だったのですが、今どんどん変わりつつあります。

ドクターが食を支える

食事は特に重要ですが、食材や食べ方というのは、一般の方が見極めるのはなかなか難しい。
例えば、健康のために毎日玄米を食べるという方が居ます。
そういう方の顔色を診ると、どす黒く色素が沈着していることがあります。
原因は、玄米の表面に付着したヒ素です。健康になろうとしながら、実はヒ素を採りすぎているのです。
そういうパラドックスといいますか、残念なことが起こっているのが現状です。
ホウレンソウなんかでも、春にとれるホウレンソウと夏にとれるものでは栄養価が全然違う。そういったこともあまり意識されていません。
どうせ食べるなら、栄養価が高い上に、有害物質が含まれていないものがベストですよね。

地元仙台の話をすると、セリ鍋という料理があります。
他の地域と違って根を切らずに調理するのが特長ですが、実は根付きのセリ鍋を食べるのは冬の期間だけなんです。
冬は体の中に栄養を蓄える時期なので、根にもすごく栄養があるんですね。
医師と患者さんの良い信頼関係のもとに正しい知識を伝えることができ、医師が信頼できる業者が信頼できる食材を患者さんに提供できる、というのは良いシステムだと思います。

実際利用してみて(博美さん)

朴澤院長の話した通り、意識というか知識がない方が多いと私も感じています。

「自律神経が乱れました」と診察に来る患者さんに食事内容を聞くと、「コンビニ食ばかりです」ということがすごく多いんですね。
そういう方には、食べ物から変えないと、という話をしているんですが、ピンと来ない患者さんも多いようで。
私はベジタリアンなので、普段からオーガニック食材などを選んで食べているのですが、はまなす生産組合さんの「ミネラルボックス(有機JAS野菜つめあわせ)」には、すごくびっくりしました。
久しぶりに、エネルギーの高い野菜に出会えたんです!
箱を開けただけでエネルギーを感じるほど、ホウレンソウも青々しくて。じゃがいもにも感動しました。

農家の方が一生懸命作っているエネルギーが、野菜というかたちで私たち消費者に届く。考えただけで嬉しくなります。
食事が良くなれば、自然治癒力も湧いてきます。
生産者とドクターがコラボして、質の高い良い栄養を体に採り入れよう、ともっと伝えていきたいですね。