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会社設立ストーリー

ヘルシーパスの設立物語。 多くの方々に支えていただいて歩んできた道のりです。

老化制御技術の研究

私(田村)がサプリメントに関わるようになったのは、2001年の夏のこと。当時、私は某食品会社の新規事業部門の責任者を務めており、新しい事業のテーマの一つとして「老化制御技術の研究」を行っていました。

その会社の研究所では、活性酸素による遺伝子の損傷速度を計測することが出来る「8-OHdG」というマーカーの実用化を完成させており、世界中の研究者の仕事をサポートする様になっていました。

この8-OHdGというマーカーは、酸化ストレスを測定する指標として、医学研究の場でポピュラーな存在になっており、臨床の場でも一部のドクターが患者様の健康状態を把握するための測定項目として扱われています。

ただ、当時は研究者に測定のための抗体を提供したり、送られてくる検体の8-OHdGを測定して結果をレポートするに留まっており、測定結果が思わしくない方に対する解決策の提供にまでは、手が回っていませんでした。

最初のサプリメントの誕生。そして廃業・・・

そんな中、「微量栄養素や抗酸化物質を補給することによって、遺伝子の酸化損傷を防げるのではないか?」という仮説に基づいて、サプリメントの開発プロジェクトがスタートしたのです。

社員の血液や尿を検体として、微量栄養素の充足度や遺伝子の損傷速度を確かめながら、サプリメントの試作品を摂取してもらって効果を確かめるというアプローチでした。

私は当時「モルモット1号」として、頻繁に採血・採尿をしておりました。

その結果、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素を補給することによって、活性酸素に対する体の抵抗力を増すサプリメント①と、活性酸素による遺伝子の損傷を抑え、8-OHdGの生成を抑制するサプリメント②の2種類を作り上げることに成功し、2002年にサプリメントを製造・販売する子会社を立ち上げることになりました。

私自身もその会社の運営に関わり、2004年からは社長を務めました。

ところが、2005年の秋に私が属していた企業グループのオーナーが急に亡くなるという事態が起こり、その影響を受けてグループの再編成が行われる中で、私が社長を務めていたサプリメント会社は2006年9月に清算されることになったのです(清算とは、企業が全資産を現金に換え、株主に配分して廃業すること)。

ドクターからの支援。そして会社設立へ

清算される会社の社長であった私は、主要なお客様を訪問し、会社の廃業が決まり、サプリメントの供給が出来なくなることをお詫びして回りました。

ありがたいことに、私たちが提供していたサプリメントに対する評価は高く、会社を畳むことを惜しんでくださる方がほとんどでした。

そんな中、サプリメントを診療に取り入れておいでだったお医者様から、「あのサプリメントが無くなってしまうのは本当に惜しい!なんとか供給を続けてもらう方法は無いものか?そうだ、有志を募って資本金を集めるから、それで会社を立ち上げてくれないか?」と光栄なご提案をいただきました。

とっても嬉しいお申し出ではありましたが、私自身は正直なところ「ありがたいお言葉だけど、実際にはそんなに簡単にお金が集まりはしないだろうな・・・」とその時点では失礼ながら、タカをくくっていたのです(先生、スイマセン・・・)。

ところが1週間ほどして、その先生から「田村君、この間の話だけど、仲間のドクターや薬剤師、患者さんが出資するそうだから、真剣に考えてね。君の知り合いの中にも、出資してくれる人はいると思うから、声をかけてごらんよ」とのご連絡!

予想外の展開に「えぇっ!」と思ったのですが、先生のおっしゃる通り、あれよあれよと言う間に、6700万円の資本金が集まってしまったのです。


ヘルシーパスのロゴマーク

多くの方に期待していただいて、会社をスタートさせないのは申し訳ありません。

出資してくださった方々の期待にお応えできるものか、正直自信が持てずに迷ったのですが、思い切って会社をスタートさせることにしました。

前の会社で私の部署のスタッフだった、井村君も一緒に会社の設立に関わってくれることになり、自宅の6畳間に机とパソコン、プリンタを持ち込み、二人とその奥さんの合計4名(狭い!)でヘルシーパスをスタートさせたのです。

2006年10月13日のことでした。

設立後の後日談

後日談①

ヘルシーパスを立ち上げた後、以前の会社でお世話になった方々に会社設立の報告をするために訪問させていただきました。

すると、驚いたことに大勢の方が苦情をおっしゃるのです。

「田村君、新しい会社が立ち上がったのは喜ばしいけど、どうして僕には出資の相談をしてくれなかったの?その点が気に入らないなぁ・・・。」とのこと。

ご期待くださっていた方が、こんなに居てくださったことに感謝です。

後日談②

初めてお目にかかったドクターから、「世の中にサプリメントはたくさんあるけど、ヘルシーパスさんのはどこが違うの?」と訊かれることが良くあります。

そうした際、私は、

「正直なところ、当社は他社が持たない素材を独占しているわけでも、特殊な技術を持っているわけでもありません。一番の違いは、『会社の持ち主が誰なのか?』だと思っています。」

当社の株主の皆様は、栄養療法を実践するために、信頼できるサプリメントを供給して欲しいと願っているドクター、薬剤師、患者様たちです。

そうした方々の願いを実現するために存在している会社ですので、「『利益に目がくらんで、粗悪なサプリメントを作ることが出来ない』のが当社の特徴です。」とお答えしています。

すると、先生方は「なるほど、良く分かったよ。」とおっしゃってくださいます。

ヘルシーパスはいろいろな面で、株主の皆様に恵まれた幸せな会社です。

ヘルシーパス創業時に、自宅兼事務所の玄関にて。
当時田村は40歳、井村君は30歳でした。