【第9回】患者様にサプリメントを勧められない3つの思い込みに対処する方法
望む結果を妨げている心理的障壁に気づく
サプリメントをクリニックで導入すると決めたのに、いざ患者様に勧める時になって、「売り込みだと思われたくない」「断られるかもしれない」「本当は求められていないかもしれない」というサプリメントを勧めたいけれども勧められない、という心理的抵抗感が生まれることがあります。
こうした、心理的抵抗感を持ちながら患者様に勧めようと努力するのは、車のアクセルを踏みながらブレーキを踏むような行為といえます。
心理的抵抗感が生まれる原因の一つに「ビリーフ」が考えられます。
「ビリーフ」とは、物事に対する思い込みや正しいと信じている考え方のことです。
特に、望んでいる状態や欲しい結果を妨げる思い込みを「リミティングビリーフ」と言います。
以下は多くの人が、何かチャレンジする際や、新しいことを始める時に持ちやすいリミティングビリーフの例です。
「時間がないからできない」
「知識がないからできない」
「経験がないからできない」
「自信がないからできない」
リミティングビリーフが問題である理由は、不安や恐怖心など痛みの感情を生み出し、行動することを妨げてしまうことです。
例えば、サプリメントを勧める場面において「一人一人の診療時間が短いため、サプリメントを勧める時間が取れない」というリミティングビリーフによって、行動を止めてしまうことがあるかもしれません。
しかし、それは事実なのでしょうか。
そもそもサプリメントを勧めるのに充分な時間とはどれくらいなのでしょうか。
実際に診療時間が短い中でも、サプリメントを患者様に上手に勧められている先生もいらっしゃることでしょう。
つまり、「時間がないからできない」ということが、問題の本質ではないことが分かります。
「充分な時間がないとサプリメントを勧められない」という、リミティングビリーフが行動を止めているのです。
知識も経験も自信も同じです。問題の本質は物理的な状況ではなく、リミティングビリーフが問題なのです。
リミティングビリーフに対処する方法はたくさんありますが、まずは、自分の持つリミティングビリーフの存在に気づくということが大切です。
以下のいずれかの方法でリミティングビリーフを明らかにしてみましょう。
- 以下の質問を投げかけて、リミティングビリーフを特定する。
「もし、サプリメントを導入すると決めたのに、患者様に勧める場面になって、勧められないということが起きた時、何が原因として考えられるだろう?」 - 以下の文章の後に続く言葉を考えましょう。
「私は、サプリメントを勧めることができない。なぜならば・・・」
後半では、代表的な3つのリミティングビリーフに対処する方法をご紹介致します。
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