グルコサミンとN-アセチルグルコサミンは違う


あけましておめでとうございます🌅
本年もよろしくお願い申し上げます🙇‍♀️

さて、とても寒い今の時期は「節々の痛みがひどい」と仰る方が多いような気がします。

関節の痛みに良いと言われる栄養素に「グルコサミン」があり、サプリメントでグルコサミンを摂取している方が多いです。

グルコサミンのサプリメントでは、グルコサミンを配合しているものの他に「N-アセチルグルコサミン」を配合しているものがありますが、その違いをご存知でしょうか?

今回は、「グルコサミンとN-アセチルグルコサミンの違い」について簡単にご紹介します💡

グルコサミンとは

2016060804

グルコサミンは糖の一種で、グルコースにアミノ基 (-NH2) が付いた代表的なアミノ糖(アミノ酸と糖の複合体)であり、動物の皮膚や軟骨、甲骨類(カニやエビなど)の殻に含まれていることで有名です🦀🦐。

工業的にはカニやエビなどの甲殻から得られるキチンを塩酸などで分解して製造されることが多いです。
サプリメントなどの健康食品は「グルコサミン塩酸塩」の形で配合されており、医薬品成分として「グルコサミン硫酸塩」もあります💊

経口摂取での効果としては、「グルコサミン塩酸塩」と「グルコサミン硫酸塩」は骨関節炎に、顎関節炎には「硫酸グルコサミン」が有効性があると言われていますが、長期にわたる重篤な骨関節炎の痛みの緩和には経口摂取しても効果がないと考えられています。

N-アセチルグルコサミンとは

2016060805

N-アセチルグルコサミンは、糖の一種であるグルコサミンからグルコサミン6-リン酸を経て合成されるアミノ糖です。

ヒトの体内では関節成分の軟骨や関節液、皮膚、眼球、脳などに含まれており、細胞と細胞をつないだり、細胞間の情報を伝達する成分です。
また、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸を生成し、ひざ軟骨の維持・再生を促して関節痛を和らげる効果が期待されています。

N-アセチルグルコサミンもグルコサミンと同様にカニやエビなどの甲殻類を原料にしていることが多いですが、グルコサミン(塩酸塩、硫酸塩)とは異なり、もともと体内で存在する形です。

そのため体内での利用率が通常のグルコサミンよりも約3倍高いと言われています。
(通常のグルコサミンは、体内でN-アセチルグルコサミンの形に変換される必要があり、変換されないで排泄されてしまうことがあるため)

体内での関節構成要素の生成
2016060806

この他、関節痛(関節炎)に良いと言われる成分には「コンドロイチン硫酸」、「SAMe(Sアデノシルメチオニン)」、「MSM(メチルサルフォニルメタン)」などがありますが、サプリメントには限界があります。

関節痛の痛みがひどく、グルコサミンやN-アセチルグルコサミンなどを摂取しても症状が改善しない場合には、手遅れにならないうちに早めに医療機関を受診しましょう🏥

ちなみに、N-アセチルグルコサミンは関節だけでなく肌の材料にもなるため、乾燥肌に良く、美肌効果も期待できます。
女性に嬉しい成分ですね。

(さ)

・独立行政法人 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
・イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書29版
・焼津水産化学工業㈱のホームページ

栄養素の成分や働き 関連記事もご覧ください

\この記事が気に入ったらフォロー/

Facebook

最新情報をお届けいたします

ヘルシーパスのFacebookはこちら>

関連サイト