栄養素の成分や働き

[栄養素の説明書⑤]疲労回復!!ビタミンB₁

前回、[栄養素の説明書④]でビタミンEについてご紹介させていただきました📢✨
今回は、水溶性ビタミンの「ビタミンB₁」についてご紹介いたします!

ビタミンB₁ の説明書

水溶性ビタミンの仲間であるビタミンB₁は、1910年に鈴木梅太郎が初めて発見した栄養素で、科学的にはチアミンと呼ばれています🔍🧐

ビタミンB₁(天然)には、リン酸が一つ結合したチアミンモノリン酸(TMP)、二つ結合したチアミンジリン酸(TDP)、三つ結合したチアミントリリン酸 (TTP)がありますが、多くは補酵素型のTDPの形に、酵素たんぱく質が結合した状態で存在しています。

ビタミンB₁の体内での働きと効果

ビタミンB₁は、主に糖質代謝の際に補酵素として働きます。

摂取した糖質は、ピルビン酸に変わり、アセチル CoA に変換され 、TCA サイクルに組み込まれることによりエネルギーとなります💪
この代謝の中で、ビタミン B₁はピルビン酸からアセチル CoA 、αケトグルタル酸からスクシニルCoAに変換する際の補酵素として作用します。
ビタミン B₁ が不足すると代謝がうまくおこなわれず、体内で十分なエネルギーが生成されなくなってしまいます😖💦

そのためビタミンB₁を積極的に摂取することで、疲労知らずの体を手に入れることができるかもしれません😄👍✨

また、近年発症することは少なくなっていますが、脚気やウェルニッケ脳症(ウェルニッケ-コルサコフ症候群)のような神経機能疾患の予防や、年々増加しているアルツハイマー型認知症の予防にも効果があるとも考えられています。

ビタミンB₁を摂るときの注意点

水溶性ビタミンのため、過剰摂取しても余分なものは尿中に排泄され、比較的蓄積しにくいため耐容上限量が設定されていません。

しかし、サプリメントなどによって1日10gを2週間半摂取し続けると、頭痛、いらだち、不眠、速脈、接触皮膚炎、かゆみなどの症状が現れたという報告もあります。

通常の食事をとっているだけであれば過剰症の心配はありませんが、サプリメントなどを利用する際は過剰摂取に注意しましょう🙅‍♂️🙅

一緒に摂っていただきたい栄養素

ビタミンB₁は、ビタミンB群に含まれ、単体で摂取するより「ビタミンB群」で摂取する方がより効果が期待できるとされています。

また、ニンニクやタマネギなどに含まれているアリシンと結合してアリチアミンになると、吸収率が高くなり、併用することで疲労回復やスタミナアップにはうってつけの料理になります🍳😊

 

含まれている食品

ビタミンB₁は以下の食材に多く含まれています。

食事でバランスよく摂取することをお勧めしていますが、普段の食事で摂取できていない場合や、不足が気になる場合は補う分だけでもサプリメントを活用されることをお勧めいたします。

 

ハーパー・生化学原書30版

国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所

公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット

MSD マニュアル プロフェッショナル版

C Kawai, A Wakabayashi et al.,Am J Med. 1980 Sep;69(3):383-6. doi: 10.1016/0002-9343(80)90008-x.

Y Mimori et al.,Metab Brain Dis. 1996 Mar;11(1):89-94. doi: 10.1007/BF02080934.

日本人の食事摂取基準 2020年版

くすり研究所

 

この記事の著者

ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当
自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。
自己紹介ブログ ⇒ 新しいメンバーの自己紹介(管理栄養士:荒木)

サプリメントと医薬品の相互作用

単体では問題ない医薬品でも、サプリメント(食品)と併用することによって、よくない影響が出る組み合わせをご存じでしたか?

今回は「サプリメントと医薬品の相互作用」について紹介します!

相互作用とは

摂取したサプリメント(食品)が医薬品の作用や副作用に影響し、医薬品の効力や副作用を強くしたり弱くしたりする現象のことを「相互作用」といいます。

相互作用には医薬品の吸収・分布・代謝・排泄の過程で影響する薬物動態学的相互作用と、
食品が医薬品の効き方に協力的または拮抗的に影響することで起こる薬理学的相互作用2種類に分けられます。
服用する医薬品の種類が多くなればなるほどリスクは高まり、市販で売られているかぜ薬や、頭痛薬でも起こるため注意が必要です😟💦

相互作用の例

相互作用についてはまだ調べられていないものが多いですが、その中でも良く知られている具体的な例を少し紹介いたします!
※具体的に相互作用をおこす量については分かっていないことも多く、また、個人差も大きいため、次の相互作用が必ず起こるわけではありません。

血圧を下げる薬(降圧薬)×グレープフルーツ

グレープフルーツには血圧を下げる薬の体内吸収量を増加させる可能性があり、血圧が過度に低下するおそれがあります。

血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)×ビタミンK

ビタミンKは体内で血液凝固を助ける働きがあるため、薬の血液をサラサラにする効果を弱めるおそれがあります。

睡眠薬×アルコール

アルコールには脳の緊張を抑える作用があり、睡眠薬と同じような働きがあります。
お酒と一緒に飲むと脳の緊張を抑える働きが増強されて、ふらついたり、もうろう状態になることがあります。

骨粗鬆症治療薬×カルシウム

骨の形成に必要不可欠なカルシウムですが、骨粗鬆症治療薬と一緒に摂取することで医薬品の体内吸収量を減少させる可能性があります。

風邪薬・痛み止め(解熱鎮痛剤)×セントジョーンズワート

セントジョーンズワートはうつ症状の改善などが期待できるハーブで、多くのサプリメントが売り出されていますが、
セントジョーンズワートの成分に光増感作用があるため日光に当たって皮膚炎を起こす可能性があります。

 


また、医薬品の中には服用することで、欠乏してしまう栄養素(ビタミン・ミネラルなど)があることも知られています。

(例:スタチン系の高脂血症治療薬の服用で、体内のCoQ10が欠乏するため補給が必要)

体内で必要なビタミン・ミネラルなどが欠乏すれば、正常な代謝が行われず回復が遅れることも考えられるため、処方された医薬品についてはどんな作用や副作用があるか確認することが大切です。

医薬品を出してもらうときには、飲んでいる市販薬やサプリメントの情報を医師や薬剤師にしっかりと伝えるようにましょう!

 

一般社団法人 くすりの適正使用協議会 

e-ヘルスネット[情報提供] 

日本調剤  

公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 

一般社団法人 愛知県薬剤師会

ナチュラルメディシンデータベース 健康食品・サプリメント[成分]のすべて 第6版

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慢性頭痛について

日本頭痛学会によると、国民の4分の1が慢性頭痛に悩んでいると言われています🤯⚡
自分の頭痛のタイプを知ることで、症状緩和への第一歩となるため、今回は慢性頭痛について紹介していきます!
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[栄養素の説明書④]血液凝固ビタミン!!ビタミンK

前回、[栄養素の説明書③]でビタミンEについてご紹介させていただきました。
今回は、同じ脂溶性ビタミンの「ビタミンK」についてご紹介いたします👏🤩

ビタミンK の説明書

天然には緑黄色野菜や海藻に多く含まれるビタミンK₁(フィロキノン)
微生物によって合成されるビタミンK₂(メナキノン)2種類あります!

ビタミンK₁は1種類ですが、ビタミンK₂には何種類かの同族体が存在し、代表的なものとして
動物性食品に含まれるメナキノン-4納豆が産生するメナキノン-7というものがあります。

一般にビタミンKというときには、このフィロキノンメナキノン-4メナキノン-7を総称したものをいいます💫

 

ビタミンKの体内での働きと効果

主な働きとして、最も有名なのが血液凝固作用です!
血液凝固には、プロトロンビンなどの血液凝固のもとが必要ですが、
ビタミンKは、これらの血液凝固のもとを活性化させ血液凝固を促進する働きがあります✨

そのためビタミンKが欠乏すると血液凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなります⬇😟⬇

 

また、丈夫な歯や骨づくりにもビタミンKは不可欠です🦴
カルシウムが歯や骨に沈着骨する時に必要オステオカルシンを活性化させ、骨形成を促す作用があります!
その他にも、血管にカルシウムが沈着して血管が硬くなる石灰化を抑制する作用
腸内細菌が未発達な新生児の頭蓋内出血新生児メレナ(消化管出血)対策にも有効です👶✨

ビタミンKを摂るときの注意点

多量に摂取しても健康被害が見られないことがわかっています。
しかし、血液凝固抑制薬のような血栓を防ぐ薬血流を改善する薬を飲んでいる方は、
薬の効果を弱めることが考えられるため、併用はさけるようにしてください。

ビタミンKの食事摂取基準は以下の通りです。

 

ご一緒に摂っていただきたい栄養素

ビタミンKは、油との相性が良い栄養素です。ぜひ、油と一緒にお召し上がりください🎶

また、骨や歯を強くするビタミンDカルシウムとともに
骨のゴールデン・トライアングルとも呼ばれることもあるそうです!

一緒に摂ることで相乗効果が期待できます💪😉

(例:ビタミンKが豊富な納豆めかぶに合わせて、
   カルシウムビタミンDを多く含む豆腐じゃこを一緒に摂取
   ※お好みでオリーブオイルやごま油をかけるとより吸収アップ)

 

 

含まれている食品

ビタミンKは以下の食材に多く含まれています!

食事でバランスよく摂取することをお勧めしていますが、普段の食事で摂取できていない場合や、
不足が気になる場合は補う分だけでもサプリメントを活用されることをお勧めいたします。

 

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国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所

厚生労働省 ホームページ

コツコツ骨ラボ

Oregon State University

簡単!栄養andカロリー計算

日本人の食事摂取基準 2020年版

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ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当
自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。
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乳酸菌生成物質の効果

 

皆さんは、乳酸菌生成物質というものをご存知ですか?
社内で乳酸菌生成物質が話題となり、聞き覚えのないものに戸惑ってしまいました😓💦

今回は乳酸菌生成物質について調べたことをまとめていきたいと思います☝✨

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花粉症について

近年、数々の花粉症が報告されるようになっており、5人に1人が花粉症であるとも言われています 🤧💦
地域にもよりますが、早い所では1月頃から飛散し始めるため、 早めの対策が必要です!!
今回は「花粉症対策」について紹介します☀

■花粉症の症状と原因

私たちの身体には、害を及ぼす異物が入ってくると、その異物を攻撃して外に追い出そうとする免疫システムが備わっています。
花粉症の場合花粉が鼻や目から体に侵入すると、その刺激で「IgE抗体」という物質がつくられ「マスト細胞(肥満細胞)」に結合し、アレルギー反応を起こすヒスタミンなどの化学物質が分泌されます。
この物質が、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった花粉症の症状を起こしているのです。
また、IgE抗体は花粉に接触するたびにつくられるため、少しずつ体内に蓄積されます。花粉症ではなかった人も、蓄積量があるレベルに達すると、花粉症の症状を起こすようになるため油断は禁物です☝🧐

■花粉の飛散時期

花粉症を引き起こす植物は日本で50種類以上あると言われていますが、代表的な原因植物と飛散時期は以下の通りです。

<代表的な原因植物と飛散時期 関東地方>

■花粉症対策に役立つ栄養素

花粉症の完治は難しいとされていますが、以下の栄養素摂取で症状を和らげられる可能性があります 。

●ビタミン D

骨の形成に不可欠な栄養素として知られていますが、近年では免疫力の向上にも効果が期待されています。
花粉に敏感な小児38名にビタミンDを25µg(1000IU)/日、摂取させたところアレルギー性鼻炎(花粉症)の重症度が有意に減少したと報告されています。
Joanna Jerzyńska et al., Arch Med Sci. 2018 Jan ; 14 (1):122-131.

●オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸には炎症物質の過剰な生産を抑える働きがあります。
しかし、現代の食生活では、オメガ6系脂肪酸の摂取量が増加する一方、オメガ3系脂肪酸の摂取量が少ないことが指摘されています。
花粉症患者において、赤血球膜のオメガ3系脂肪酸が花粉症被患者よりも低いことが分かっており、オメガ3系脂肪酸の摂取が花粉症症状の軽減につながることが期待されています。

●乳酸菌・ビフィズス菌

免疫と腸内環境は強い関わりがあるとされ、腸内環境を整えることで、免疫の正常化が期待できます。
スギ花粉症患者40名を対象とした試験において、Lactobacillus GG ((>1.4 ×10(8)cfu/mL )と L. gasseriTMC0356(>1.0 × 10(8) cfu/mL) 入りの発酵乳を 110 g/ 日、10 週間摂取させたところ、自覚症状の5段階評価(日本アレルギー学会による)で、鼻づまりが 軽減したとされています。
Manabu Kawase et al., Int J Food Microbiol.2009 Jan 15;128(3):429-434.

■花粉症のセルフケア

セルフケアで大切なのは、花粉との接触をできるだけ避けることです😷☀
外出時にマスクや 眼鏡をすることで、花粉症用マスクでは約1/3~1/6花粉症用眼鏡では約1/2~1/3まで花粉との接触を減らせることが分かっています。
また、帰宅後の手洗い、うがい、洗顔や着用する衣類の素材の変更も効果的です!
一方、鼻粘膜の状態を悪化させる要因 である、ストレス・睡眠不足・アルコールの過剰摂取・喫煙などを避けることも有効です✨

 

公益社団法人 全日本病院協会
専門医のためのアレルギー学講座
厚生労働省 花粉症特集
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所

この記事の著者

企画開発部

株式会社ヘルシーパス

医療従事者のみなさまに有益な情報をご紹介。
10年以上に渡って医療機関専門にサプリメントを提供しており、培ったノウハウを駆使し、自信をもって患者さんに勧められるサプリメントを提供している。

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