ダイエットはなぜ挫折しやすいのか?


春になり、暖かくなるにつれて、着る服も徐々に薄く、軽くなるこの時期。
「夏までに痩せなきゃ!」という話題も耳にするようになってきました sweat_smile

そこで今回は、「ダイエットはなぜ挫折しやすいのか?」をテーマに、ダイエットを始める時のポイントをご紹介いたします bulb

 

●ダイエットがうまくいかない理由、とは?

昨年、米国ベイラー大学から以下のような研究内容が報告されました mag_right

ダイエット計画の成功の可否は、最初から決まっている
好きな食べ物を厳格に制限すると、失敗する可能性が高い
自分が好きなヘルシーな食品を食事の中にとり入れると成功する可能性が高まる

 

 

この研究のまとめとしては、以下のポイントが挙げられています。

セルフコントロールの善し悪しがダイエット成功のポイントである
・セルフコントロールが上手くいかない人は、特定の食品を制限したり、避けるようなルールを挙げる傾向がある
・セルフコントロールが上手くいかない人は、継続が大変な目標(単一の食べ物を毎食摂り続ける、など)を挙げる傾向がある
・セルフコントロールが上手な人は、継続し易い目標(美味しく健康にも良い食品を取り入れる、など)を挙げる傾向がある
・成功している人は、するべきことや食べるべきものを含めたルール(帰りは一駅分歩いてくる、など)を挙げる傾向がある


●ダイエットを行動科学で考える

ダイエットを成功させる一つの指標として「行動科学」があります bulb

(あ)は、肥満外来や栄養相談での経験から、「摂食に至るまでの行動や感情」も重要だと考えています。

「なぜか食べ過ぎてしまう」「食べ過ぎたと思っていないのに体重が減らない」という方には、まず「いつ、どこで、どのようなタイミングで食べ物を口にしているのか」というところを話し合い、ご本人に「食べるまでの習慣(もしくは感情)の流れ」を意識してもらうことから始めます。

そうすることで、ご本人にとって何が問題だったのか、が見えてくることがあります。

(表)食の行動モデル

(〔糖尿病 52(7):511∼513, 2009〕より引用)

 

例えば、甘いものを止める、と決めた50代の女性の方から、甘いものを控えているつもりなのに体重が減らない、ということで相談を受けた時のお話です。

お話を伺ったところ、甘いものを我慢するために食後や食間に「ピーナッツ」や「せんべい」、「豆菓子」などを食べるようになったということでした。

テレビなどを見る時に甘いものを食べる習慣があり、何か口にしないと落ち着かないから、と甘いもの以外のものを食べるようになってしまったようです。

この方には、「甘いものを止める」のではなく、「テレビを見る時間を短くする」か「間食に食べても良い食べ物と量を決めておく」という目標を設定することをお勧めしました。

 

●ダイエット成功のコツ

ダイエットは、生き物としての本能を抑える行動です。

つまり、ダイエットをしている状態でもストレスを感じやすい上に、「これは食べてはいけない」「これをやらなくてはいけない」というルールを加えることでストレスが増え、余計にダイエットがうまくいかなくなることもあります。

 

まずは「好きなものを絶つ !!」という取り組み方を変えることで、ダイエットがうまくいくかもしれません sparkles

 

ダイエットで「万人に効果がある」と言えるものはありませんが、あまりストレスを感じる方法ではなく自分の生活に取り入れられる健康的な習慣を探すことから始めてみてはいかがでしょうか smile

 

 

(あ)

 

 

 

 

Wiley Online Library 「Saying “No” to Cake or “Yes” to Kale : Approach and Avoidance Strategies in Pursuit of Health Goals」 (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/mar.20901/abstract
糖尿病患者の行動科学 食事療法の行動科学 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/52/7/52_7_511/_pdf
単純性肥満の治療指針 行動療法 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm1949/42/3/42_3_317/_pdf
nature international weekly journal of science 「Neurons for hunger and thirst transmit a negative-valence teaching signal」(http://www.nature.com/nature/journal/v521/n7551/full/nature14416.html