減塩以外の高血圧対策


一般的に、加齢とともに血管が柔軟性を失って硬くなるため、年齢が上がるにつれて血圧は上昇します。

高血圧対策としては「減塩」が有名ですが、日本食は塩分量が多く、また、単に塩分を減らすだけでは食事が味気なくなってしまい、特に高齢者では味覚が後退するため減塩には限界があります。
また、人によっては減塩では血圧が下がらないこともあります💦

今回は、「減塩以外の高血圧対策」についてまとめます💡

高血圧の原因は?

血圧は常に変動しています。
通常、1日の中で朝の目覚めとともに上昇し、日中は高く、夜間や睡眠中は低くなり、季節では夏よりも冬に高くなります。

高血圧とは血圧が高いというひとつの症状で、日を変えて何度測定しても血圧が正常より高い場合を高血圧症と言います。

高血圧症は「本態性高血圧症」と「二次性高血圧症」に大別されるため、それぞれの原因を以下にまとめます⏬

本態性高血圧症

原因が特定できませんが、高血圧症の約90%を占めると言われています。
遺伝的因子や生活習慣などの環境因子が複雑にからみ合って発症し、高血圧が続きます。

<原因>
・過剰な塩分摂取
・肥満
・過剰飲酒
・精神的ストレス
・自律神経の調節異常
・運動不足
・野菜や果物(カリウムなどのミネラル)不足
・喫煙 など

 

 

二次性高血圧症

血圧上昇の原因となるハッキリとした病気があるものです。
原因を取り除くことで治療可能です。

<原因>
・腎動脈狭窄
・原発性アルドステロン症
・褐色細胞腫 など

 

 

高血圧と食塩の関係

過剰な塩分摂取による高血圧(塩分感受性高血圧)が知られています。
しかし、塩分に対する血圧の反応性は個人によって異なり敏感に反応する人と、そうでない人がいることが分かっています。

 

<塩分感受性高血圧になりやすい人>
・高齢者
・肥満(メタボリックシンドローム)の人

※食塩負荷により血圧は一様に上昇するのではなく、対象(特に40歳以下)によってはむしろ下降する場合もあります。
そのため、高血圧対策として「減塩」を行ったとしても、必ずしも血圧が下がるわけではありません

 

 

高血圧と血糖の関係

インスリンは血液中のブドウ糖を細胞内に取り込む働きがありますが、交感神経の活性化腎臓におけるナトリウムの再吸収促進、様々な血管調節作用なども知られています。

カロリーの摂取過剰、運動不足、肥満などが原因となって食後高血糖が継続すると、末梢組織におけるインスリンの糖取込み効果が得られにくくなり、インスリン抵抗性が現れます。
インスリン抵抗性の状態では、インスリンが分泌されても血糖値が下がらないため血液中のインスリン濃度や血糖値が上昇します。
インスリンの働きから、血液中のインスリン濃度が高いことは血圧(血管系)に対して大きな影響を及ぼすと推察されます。

また、消化管からの糖の吸収を遅らせることで血糖を下げる薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)で食後高血糖を是正すると、高血圧発症が抑制されることが報告されており、高血糖も高血圧発症に関与している可能性があります。

 

 

 

高血圧対策

食習慣の変容には降圧効果が期待できると言われています。
減塩以外に降圧効果が期待できるものを、以下ご紹介します😃

 

減塩以外の高血圧対策

・体重コントロール

・アルコールや嗜好飲料の摂取制限

・麺類および糖質の過剰摂取をやめる

・野菜、果物の積極的摂取

・飽和脂肪酸、コレステロールの摂取を控える

・多価不飽和脂肪酸、低脂肪乳製品の積極的摂取

・リラックス

・運動

・禁煙

 

お勧めの食事

日本の伝統的な発酵調味料である「味噌」や「醤油」には血圧上昇抑制効果が期待できる栄養素も含まれているため、調味の際は単純に食塩だけ使用するよりも発酵調味料を用いるのがお勧めです。

また、かつお出汁に含まれるアミノ酸やペプチドにも高圧効果が期待できると言われているだけでなく、出汁を効かせることは減塩(食塩の使用量を減らす)にもつながります。

そして、精製された炭水化物の摂取は食後の高血糖につながり、血圧上昇を引き起こす可能性があります。
そのため、食後高血糖を抑えるためには食物繊維が豊富な食材を用いるようにしましょう。

 

 

以上をまとめると…

 

・主食は麺類を避けて精製していない穀類(玄米)を用いる

・発酵調味料(味噌、醤油など)で調味する

・出汁を効かせる

・食物繊維が豊富な健康食である「ま(豆)ご(ごま)わ(わかめ:海藻)や(野菜)さ(魚)し(しいたけ:きのこ)い(芋)」を意識する
※魚にはほとんど食物繊維は含まれていませんが多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

 

上記の事に気を付けた「伝統的な日本食」が高血圧対策にお勧めと言えそうです😊

 

 

・国立循環器病研究センタ病院 サイト
・日本老年医学会雑 誌 30巻1号(1993)30-34
・高取 真吾 et al., Folia Pharmacol.Jpn.139,70-74(2012)
・岡田 希和子 et al., Nagoya Journal of Nutritional Sciences 第1号(2015)9-20
・河野 一世 et al., 日本調理科学会誌 Vol.43,No2,131-135(2010)
・ShengYu Mu et al., Nat Med.2011 May;17(5):573-80.
Jean-Louis Chiasson et al.,JAMA.2003 Jul 23;290(4):486-94.

 

この記事の著者

さとこママ

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス コミュニケーション・プロデュース部/ためになる栄養講座・ブログ・ニュースレター担当
大学卒業後は食品メーカーで商品開発を行い、その後、大学の寄付講座にて健康食品の素材に関する研究補助に従事し、現在は3児のママとして家事・育児・仕事に奮闘中。

ブログを通して、皆さまが新たな「気付き」や「発見」をしていただけるよう、題材選びや記事執筆などを行っていきたいと思っています。

身体の不調やメカニズム 関連記事もご覧ください

\この記事が気に入ったらフォロー/

Facebook

最新情報をお届けいたします

ヘルシーパスのFacebookはこちら>

関連サイト