認知症とは④(栄養素)


今まで3回にわたって認知症についてまとめてきましたが、今回は認知症に役立つ栄養素について簡単にまとめたいと思いますblush

認知症に役立つ栄養素

食事関連で注目されてきたものに抗酸化物質(ビタミンE、ビタミンC、βカロチンなど)があり、これらの物質は酸化による傷害から体を守りますいちごオレンジ

脂質では、不飽和脂肪酸(主に常温で液体の油)が健康一般にも認知機能にもよいことが常識化しつつあり、特に魚油うお座に含まれるω-3系の長鎖不飽和脂肪酸は、血栓予防、抗炎症作用、降圧作用、インスリン感受性への作用など多くの効果が期待されます。
また、科学的に効果が示唆されている栄養素は次の通りです↓↓↓

ナイアシン

ナイアシンの欠乏症はペラグラ(皮膚炎・下痢・精神神経障害が主症状)が有名ですが、神経障害の症状が進むと認知症を起こすことが知られています。

ビタミンE

高齢者の認知症予防に効果が期待されます。
アルツハイマー病の治療では1日最大2,000IUを摂取し、認知力低下を遅くする目的で使用する場合には、認知症治療薬と併用してビタミンEを 1,000IU摂取することがあるようです。

・天然ビタミンE(d-α-トコフェロール):1㎎=1.5IU

・合成ビタミンE(dl-α-トコフェロール):1㎎=1IU

イチョウ葉

イチョウ葉エキスを経口摂取することで、アルツハイマー病およびその他の認知症の諸症状を緩やかに改善するとの研究データがあります。

ホスファチジルセリン

スファチジルセリン摂取を6~12週間続けると、アルツハイマー病の症状の一部を改善することがあるようです。

(症状が重度ではない患者さんにより効果的)
ただし、16週間のホスファチジルセリン療法ではアルツハイマー病の進行が症状抑制効果を追い越すため、ホスファチジルセリンの長期使用は効果が低減する可能性があります。アルツハイマー病、老人性認知症、加齢性認知障害あるいは記憶障害などには、ホスファチジルセリン1回100mgを1日3回摂取する複数の臨床試験が実施されています。

上記のように、足りない栄養素や効果が確認された栄養素などを多く摂取するのも大切ですが、最近では、むしろ摂取する食物の種類・数と総合バランスこそ大切だとする意見があります。

そのため、サプリメントなどで特定の栄養素を補給しているからといって、普段の食生活をないがしろにしていいわけではありません。また、食事以外では『運動』も大切です走る人

多くの病気に対して運動がもつ効果が知られていますが、中には身体活動量が多いと2~5年も長生きすると報告したものがあります。

その他にも、 身体活動が低いことはアルツハイマー病の危険因子で、中年期の活動性の高さはアルツハイマー病に対して防御的に働くという知見もあります。運動が効果をもつメカニズムとしては、直接的には脳血流の増加作用が考えられていますが、神経成長因子への刺激や、脂質、ホルモン、インスリン、あるいは免疫機能を介する作用も想定されているようです。

まとめ

生活習慣病や認知症など、現代問題視されている疾患は『栄養』と『運動』が大きく関わっているため、1人でも多くの人が普段からバランスの良い食生活や適度な運動を心掛け、健康寿命を延ばしたいものですねbowtieビックリマーク

(さ)

厚生労働省ホームページ
国立健康・栄養研究所のホームページ

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