酸化ストレスの評価


酸化ストレスは老化を促進する原因のひとつだと言われています。
そのため、アンチエイジング医療において酸化ストレスを評価する意義は大きいと考えられます。

今回は、「酸化ストレスを評価する検査項目」の一部をご紹介します💡

酸化ストレスって何?

私たちは体内でエネルギー(ATP)を作り出す時に酸素を利用しており、ATPが作られる過程で体がサビる原因となる活性酸素が産生します。
活性酸素の働きは以下の通りですが、細胞膜の変質や酵素の失活、DNA の変異などの様々な生体物質や機能を傷害します。

免疫作用(異物の攻撃)
血管内皮機能 調節(血管拡張)
シグナル伝達

体内で活性酸素を除去するのは、抗酸化酵素ビタミンCビタミンEなどの還元物質による抗酸化作用です。
しかし、この抗酸化力で除去しきれない活性酸素が酸化ストレスとなり、老化の他、がん、心臓病、アルツハイマー病など多種多様 な疾患の原因になると言われています。  

酸化ストレスの評価

酸化ストレスは、血液や尿中の酸化ストレス抗酸化力を示す検査項目を測定することで評価され、治療の必要性の判断や治療効果の判定などに用いられます。
一般的にアンチエイジング医療で測定されている検査項目の例は以下の通りです。

酸化ストレス

【8-OHdG (8-hydroxy-2’- deoxyguanosine)】
DNAの構成アミノ酸であるグアニンが活性酸素などの酸化ストレスにより障害を受けて生成される物質です。
尿中の8-OHdGを測定することによって酸化ストレスの大きさや DNAの酸化的損傷レベルを評価することができます。

 

【d-ROMs】
活性酸素やフリーラジカルが体を構成する脂質・タンパク質・アミノ酸・核酸などを酸化させた際に生じる代謝産物[ヒドロペルオキシド(ROOH)など]の総合的な過酸化物を測定する検査項目です。

 

【イソプラスタン】
細胞膜やリポ蛋白に含まれるリン脂質が、フリーラジカルにより酸化されてできるプロスタグランジン様の化合物です。

 

【ヘキサノイルリジン(HEL)】
脂質過酸化の初期段階で生成する物質で、酸化ストレスの指標となります。

 

【コエンザイムQ10(CoQ10)酸化率】
ユビキノン(酸化型CoQ10)とユビキノール(還元型CoQ10)の比率で、酸化が進むと上昇します。
体内の酸化ストレス状態を鋭敏に反映すると考えられています。

 

抗酸化力

【BAP】
三価鉄イオンを二価鉄イオンに還元する力を 抗酸化力として評価する項目です。
アルブミン、ビリ ルビン、還元型グルタチオン、尿酸などの内因 性 抗酸化物やビタミン C・E、ポリフェノールな どの外因性抗酸化物質等の体内の総合的な還元力を測定することができます。

 

【PAO(Potential Anti Oxidant)】
銅イオンの還元反応を利用して、血清の抗酸化能を測定します。
血清のトータル抗酸化能(水溶性・脂溶性)を評価することができます。

 

【ビタミンC】
水溶性ビタミンで、強い抗酸化能を持っています。
水溶性の抗酸化物質の中で最も強い抗酸化性がある物質であり、細胞の酸化を防止します。

 

【ベータカロテン】
脂溶性の物質で、ベータカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変化します。
皮膚や粘膜の状態を良好に保ち、免疫力の活性化や発がん抑制作用などが期待されます。
がん、心臓病、認知症、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病などと関連していると言われています。

 

まとめ

酸化ストレスを評価する検査項目は他にもありますが、今回はその一部を紹介しました。
もし酸化ストレスが高い場合には、以下の対策がお勧めです。

ストレス発生源から逃れる
自己の抗酸化能力を高める
抗酸化物質の摂取

 

抗酸化物質の摂取については旬の野菜や果物の摂取がお勧めですが、もしサプリメントなどの健康食品を活用する場合には1種類の抗酸化物質よりも何種類もの抗酸化物質を摂るほうが良いと考えられています。

なぜなら、活性酸素やフリーラジカルには様々な種類があり、それぞれに働く抗酸化物質が異なるという事と、抗酸化物質同士はお互いに協力(還元)して働くからです。

そのため、酸化ストレス対策においては、例えばビタミンCのみをたくさん摂るのではなく、マルチビタミン・ミネラルのような形で抗酸化物質を複数種類摂るのが良いと言えそうです😃

 

 

(管理栄養士 さ)

 

 

<参考>
日研ザイル㈱ 日本老化制御研究所サイト
㈱ウイスマーサイト
NKメディコ㈱サイト
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信糖推進事業』「統合医療」情報発信サイト
分析化学Vol.65 , No.9 ,  PP.519-526(2016)「複合型サプリメントの抗酸化機能評価」
・アークレイ㈱資料

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