【論文紹介】ダイエット飲料の落とし穴


秋から冬にかけて食欲が増えますねもみじcloud
また、飲み会シーズンということで体重が増加し、ダイエットをされる方も多いと思いますダイエット

そんな時に、甘味はあるのに糖質ゼロとうたっている低エネルギーの「ダイエット飲料」を飲む方もいらっしゃるかもしれませんねあせる

今回は「ダイエット飲料を飲む人の食事」についてまとめている論文をご紹介しますpoint_up

●ダイエット飲料を飲む人は高脂肪高カロリー食を食べる傾向
ダイエット飲料を飲む人は、それで多くのカロリーを節約した気になって高脂肪高カロリー食を食べる傾向が高まるのかもしれない」という内容のイリノイ大学の研究チームによる報告ですサゲサゲ↓

【目的】
ダイエット飲料をよく飲むアメリカ人の多くは、砂糖や塩分、脂質を多く含む嗜好品を食べ過ぎている傾向にある。
ここでいう嗜好品とは、身体を維持するために必須でない食品661品目(クッキーやアイスクリーム、チョコレート、ケーキ類、フライドポテトなど)で、高カロリーで栄養価の低いものが含まれている。

そこで、飲み物の種類の違いと食事を摂る量や質との関係を調べる。

【対象】
22,513名の成人アメリカ人男女

【方法】
2003~20012年の10年間のアメリカ健康栄養調査(NHANES)を解析した。

【結果】
・それぞれの飲料を日常的に飲んでいる割合は以下の通りで、90.1%の人が1日に1回以上嗜好品を摂っていた
ダイエット飲料 21.7%
砂糖入り飲料 42.9%
コーヒー 52.8%
紅茶 26.3%
アルコール 22.2%

・参加者の97%が1日に1回以上5種類の飲料のどれかを飲み、41%は2種類以上、25%以上が3種類以上飲んでいた。

・アルコールを飲む人は、1日の平均摂取カロリーが384kcal高く、砂糖入り飲料は226kcal、コーヒー108kcal、ダイエット飲料69kcalの順だった。

コーヒーとダイエット飲料を飲む人は総エネルギー摂取量は少なかったが、より多くのエネルギーを嗜好品から摂っていた

・ダイエット飲料を飲む肥満者は、嗜好品からの摂取エネルギーが多かった

【まとめ】
食事の量や質に注意を払うことができない人は、飲み物をダイエット飲料に変えても体重を減らすことができないと考えられる。
健康的な食事を促進するためには、1日の食事を通してどんな飲み物を飲んでいるのかも評価した方が良い。

<論文要旨>
http://www.andjrnl.org/article/S2212-2672(15)01258-7/abstract

この論文はアメリカ人を対象に調査しているで、結果を日本人にそのまま当てはめることはできませんショック!

しかし、「ダイエット飲料を飲んでいるから、ちょっとくらい高脂肪高カロリーな食事を摂っても大丈夫」や「高脂肪高カロリーな食事を摂ったからダイエット飲料を飲んでおこう」などと考えてしまう人は少なからずいらっしゃると思います。

砂糖入り飲料の代わりにダイエット飲料を飲んで摂取エネルギーを減らしても、他に体に良くない嗜好品を摂ってしまえば意味がありませんビックリマーク

また、ダイエット飲料に使用されている人工甘味料を摂ると高脂肪食を食べたがるようになり、人工甘味料と高脂肪食を一緒に摂取すると体脂肪がいっそう増加してしまう可能性が指摘されています。

人工甘味料については以前ブログにまとめたことがありますので、参考までに是非ご覧いただければと思います
→合成甘味料(人工甘味料)

体重を増やさないようにするためには、1日の総摂取エネルギー量を適切に保ち体を動かすことが大切です走る人
たまには嗜好品を食べて息抜きも良いと思いますが、嗜好品を食べたいからと食事の代わりにケーキやフライドポテトなどを食べるのはお勧めできません!!

(さ)

・リンク・デ・ダイエット 世界の最新健康・栄養ニュース(http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=51086&-lay=lay&-Find)
・https://news.illinois.edu/blog/view/6367/240046
・琉球大学医学部HP(http://www.med.u-ryukyu.ac.jp/topics/1375.html)

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