【論文紹介】果物で勃起不全リスクが低下する


最近、幅広い年代の男性で悩んでる方が増えていると言われている勃起不全(ED)ショック!
デリケートな問題なので、一人で悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんねあせる

今回は、そんな方に読んでいただきたい「フラボノイド摂取と勃起不全」について調査している論文を見つけましたので、ご紹介したいと思いますbulb

 


ちなみに、以前のブログで勃起不全(ED)についてまとめたことがありますので、是非参考にしてみてください→生活習慣病とED

●フラボノイドで勃起不全発現リスクが低下する
食事からの特定のフラボノイド摂取量が多い男性は、勃起不全(ED)になりにくい可能性がある」という内容の、ハーバード大学とイースト・アングリア大学の研究者らによる報告ですサゲサゲ↓

【目的】
EDは特に中年男性の生活の質に大きな影響を与えるが、その有病率は推定33~52%と世界的に重大な問題である。

EDの主な原因は血管障害であり、高血圧や肥満、喫煙、心血管疾患などが危険因子だと言われている。
また、これまでの研究で、食事でフラボノイドをたくさん摂っていると糖尿病や心血管リスクが減少することが分かっているが、フラボノイド摂取と勃起不全の関係については研究されていない。

そこで、習慣的なフラボノイド摂取とED発症率との関係について調べる

【対象】
1986年に男性医療従事者の疫学研究(HPFS)に参加した51,529名の中年男性(40~75歳)医療従事者(歯科医、薬剤師、眼科医、整骨医、内科医、足病医、獣医)のうち、2000年にEDを発症していない25,096名の方。

【方法】
2000年から2010年までの10年間の前向きコホート研究
毎年食品頻度アンケートを行い、一般的にアメリカで食べられている総フラボノイド、フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン-3-オール、アントシアニン、フラボノイド重合物の摂取量を算出。
また、2000年、2004年、2008年に勃起機能を評価した。

【結果】
・試験期間中、35.6%がEDになった
フラボン、フラバノン、アントシアニンの摂取量が多い程、ED発症が減少した。
果物の摂取量が多い人は、EDのリスクが低下した。
・70歳以上と比べて70歳未満の男性では、フラボン、フラバノン、アントシアニンの摂取量が多いほどEDのリスクが減少していた。
・BMIが25未満と比べて肥満の男性では、フラバノンの摂取量が多いほどEDのリスクが減少していた。
アントシアニンとフラバノンの摂取量が多く身体活動量も多い男性は、アントシアニンとフラバノンの摂取量が少なく身体活動量が少ない男性よりもED発症リスクが少なかった

【まとめ】
特定のフラボノイドを多く含む食品を日常的に摂ることと、ED発症リスクの減少は関連している可能性がある。

<論文>
http://ajcn.nutrition.org/content/early/2016/01/06/ajcn.115.122010.full.pdf+html

この研究では、フラボン、フラバノン、アントシアニンの摂取量が最も多い男性は最も少ない男性に比べてED発現リスクが約10%低いという結果が得られており、この数値は1週間に2~5時間早歩きするのと同程度の効果があるとのことです。

こういったフラボノイドが補給できる果物は、イチゴイチゴイチゴ、ブルーベリーブルーベリー、リンゴやナシリンゴ、かんきつ類みかんがあり、果物以外では赤ワインも当てはまります。

果物をたくさん摂っていれば運動しなくていいわけではなく、運動と組み合わせることでより効果が期待できるようですが、運動ができない場合には少なくとも積極的に果物を摂るようにした方が良さそうですねpoint_up

 

ちなみに、フラボノイドがどのように作用するのかという詳細は分かっていませんが、おそらく血管内皮の一酸化窒素合成酵素を活性化させることによると考えられていますbulb

一酸化窒素は筋肉を緩めることで血管を拡張して血流を良くする働きがあり、EDだけでなく動脈硬化や高血圧、心疾患などの病気や肩こりむくみ対策など様々な症状に効果が期待できますグッド!
一酸化窒素(NO)と聞くとNOxやSOxといった排気ガスに含まれているような有害物質を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、体内ではとても重要な働きをしているのですビックリマーク

一酸化窒素についても以前のブログでまとめているので、是非ご覧ください→一酸化窒素(NO)の効果

 

(さ)

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