「口内炎」について


疲れが溜まったりすると出てくる「口内炎」。
口の中が痛むことで、普段食べられるものが食べにくくなったり、食べるのが憂鬱になる方もいらっしゃると思います ショボーン​​​​​​​

今回は、そんな口内炎に関する情報と、口内炎の予防・改善に役立つ栄養素をご紹介いたします。

●口内炎の原因

口の粘膜(唇・頬・舌・歯肉など)に炎症が起きることを「口内炎」と言います。症状・原因は多岐にわたり、それぞれが複雑に関わりあっています。

口内炎の原因は様々あると言われていますが、主な原因としては、以下の3つが挙げられます。

①機械的損傷
・入れ歯などの義歯が合わない、また歯並びが悪く粘膜に当たり、傷をつけた時
・熱いものの摂取などで口腔内をやけどした時
・誤って歯などが当たり、損傷した時

②口腔衛生の不良
・歯磨きやうがいなどの不徹底
・唾液分泌の低下(食事・水分量の不足、加齢、口腔乾燥症など)
*口腔内の粘膜が乾燥していると傷つきやすくなったり、菌が増殖しやすくなる

③全身状態の低下
・病気や疲労などで体力が低下している時
・栄養素の不足
・貧血などで栄養状態が悪い時
・抗生剤やステロイド剤を多用している時
・胃腸状態の悪化(胃腸障害など)

●口内炎の種類

「口内炎」には、以下に挙げるような種類があります。

①アフタ性口内炎
多くの方が経験するのが、「アフタ性口内炎」です。
「アフタ」は、直径数㎜大の円形の浅い(白っぽいくぼみのある)潰瘍のことで、病状を示すものであり原因などを示すものではありません
頬の内側や舌、唇の裏や歯茎にでき、痛みがあり、食べ物がしみるといった症状があります。

アフタ性口内炎の大きな要因は免疫力の低下と言われており、それ以外に機械的損傷、遺伝性、極端な疲労、ストレス、偏った栄養摂取、胃腸障害などの様々な要因が絡み合って発症すると言われています
基本的には1-2週間ほどで治りますが、繰り返すことが多いことも知られています(再発性アフタ性口内炎)。


②カタル性口内炎

主に物理的な刺激(機械的損傷)によって起こると言われているのが「カタル性口内炎」です。
刺激により傷ついた部分で細菌が繁殖し、発症・悪化します。
粘膜に赤い炎症や斑点、水泡、ひび割れなどの症状がみられ、刺激の強い食べ物でしみたり、痛みを感じることも特徴です。

過度の喫煙やビタミン欠乏、胃腸状態の悪化などで、口腔内の衛生状態が乱れることも要因になると言われています。
その他、虫歯や歯周病、歯槽膿漏などの疾患が引き金になり、発症することもあります。


③ヘルペス性口内炎

乳幼児期に多いと言われているのが、「ヘルペス性口内炎」です。
ヘルペスウイルスへの感染により発症するウイルス性の口内炎で、強い痛みがあり、赤く腫れることが特徴です。

ウイルスの感染が原因ですので、その他に発疹や高熱、リンパの腫れ、発熱などの症状がでます。
生後6か月~3歳くらいの乳幼児がかかりやすく、口内炎が治った後もウイルスが体内に潜伏するので、大人になってからも疲れや体調不良をきっかけに再発しやすいと言われています。


④カンジダ性口内炎(口腔カンジダ症)

口腔カンジダ症とも呼ばれる感染症で、口の中でカンジダという真菌(カビ)が過剰に増えることで発症します。
粘膜上に白い膜が出来る「偽膜性カンジダ症」、粘膜の表面が赤くなる「萎縮性カンジダ症」、慢性化し粘膜の表面が厚くなる「肥厚性カンジダ症」などがあります。
口の中の違和感や舌のしびれ、味覚の異常を感じる場合もあり、放置すると口腔内全体に広がります。

カンジダ菌は常在菌のため、基本的に免疫力が正常な場合は発症することは少なく、乳幼児や高齢者、妊婦などの抵抗力や体力が弱い方や、抗生剤などの長期投与などで口腔内の常在菌のバランスが崩れることがきっかけになって発症します。


⑤ニコチン性口内炎

タバコが原因となって起こる口内炎で、喫煙量が多い方はもちろん、日常的に喫煙している方は注意が必要です。

長期に渡り喫煙を続けている内に、粘膜上に赤い発疹が出来、だんだんと白っぽく、分厚くなるといった症状が出ることがあります。
そういった症状を「口蓋ニコチン性白色角化症」とも呼び、痛みはあまりないことが多いですが、食べ物がしみるといった症状がでることもあります。

 

 

●口内炎に良い栄養素は?

口内炎の要因には、栄養素の不足・偏りの他に、疲労、ストレス、免疫力の低下などが挙げられます アセアセ

そういった要因の改善効果が期待でき、口内炎の予防・治療にお勧めの栄養素を以下にご紹介いたします。

この他に、うがいやブラッシングなどで口腔内の衛生を保つことや、乾燥を防ぐためにこまめに水分を摂取することも大切だと言われています。
また、口内炎が出来るきっかけの一つとして胃腸状態の悪化があるため、胃腸への刺激の強い食事は避けるようにすることもお勧めです。

 

●たかが口内炎。されど…

痛みはあるけど、特に重大な疾患とは思われにくい口内炎ですが、口腔内は新陳代謝が活発な部位でもあり、栄養素の不足や疲れ、免疫力の低下などが現れやすい場所でもあります。

 口内炎が再発する方は、日頃からビタミンやミネラルを食事からしっかり摂って、ぜひ予防を心がけてください星

また、口腔の状態は体全体の健康のバロメーターと捉え、口内炎が出来た際には、それをきっかけに食事内容や休養などを見直してみるのも良いかもしれないですね ウインク

 

(あ)

 

歯とお口のことならなんでもわかるテーマパーク8020
日本口腔・咽頭科学会 口内炎

国立がん研究センター 口内炎・口内の乾燥
エーザイ株式会社 いろいろな口内炎
日本口腔外科学会 口内粘膜疾患

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