ビタミンDとマグネシウムの関係


ビタミンDとマグネシウムは、骨粗しょう症だけでなく、糖尿病や認知症など様々な症状に対して注目を集めています👀

これらの栄養素は体内でどのように関わっているのでしょうか?

今回は「ビタミンDとマグネシウムの関係」についてまとめたいと思います💡

 

ビタミンDはどんな栄養素?

脂溶性ビタミンの一種で、キノコ類に含まれるビタミンD2 (エルゴカルシフェロール) と動物性食品に含まれるビタミンD3 (コレカルシフェロール) があります。

日光(紫外線照射)によって、ビタミンD2は植物にあるエルゴステロールから、ビタミンD3は動物にある7-デヒドロコレステロール (7-DHC) から生成されます。

消化管におけるカルシウム吸収を促して適切な血清カルシウムとリンの濃度を維持したり、細胞成長神経筋機能免疫機能の調節炎症縮小インスリン分泌調節など様々な働きをしています。

症状としては、副甲状腺機能低下症骨粗しょう症骨軟化症くる病う歯(虫歯)心不全気道感染症などに効果が期待されています。

食品では きくらげ などのキノコ類🍄や魚類🐟に多く含まれています。

 

マグネシウムはどんな栄養素?

原子番号 12、元素記号 Mg の金属元素のひとつです。

体内におけるさまざまな生化学反応(エネルギー産生、タンパク質合成、筋肉や神経の機能、血糖や血圧のコントロールなど)を制御する300種類以上の酵素系の補助因子で、ほとんど全ての生合成反応や代謝反応に必要だと言われています。

骨の弾性維持神経伝達体液の平行維持ホルモン分泌とその活性発現筋収縮の他DNAやRNA、抗酸化物質グルタチオンの合成にも必要で、多くの生命現象の場で機能しています。

症状としは、便秘消化不良不整脈慢性疲労症候群心疾患のう胞性線維症糖尿病線維筋痛症聴力損失高コレステロール血症メタボリックシンドローム骨粗しょう症月経前症候群(PMS)などに効果が期待されています。

食品では、ナッツなどの種実類、魚介類、海藻類、大豆製品などに多く含まれています😃

 

ビタミンDとマグネシウムの関係

ビタミンDの活性化

食事由来のビタミンDや、皮膚において紫外線によって生成したビタミンDは、肝臓で25ヒドロキシビタミンD (25-OH-D3) になります。

続いて腎臓で活性型の1α-25ジヒドロキシビタミンD (1,25 (OH) 2D3) に代謝され、体内で利用されます。

ビタミンDの活性化にはマグネシウムが関わっており、マグネシウムが不足しているとビタミンDの活性化に影響が表れる可能性があります😣

 

 

インスリン

インスリン分泌や働きにビタミンDとマグネシウムが関わっていることが知られています。

 

活性型ビタミンDは、インスリン受容体遺伝子の転写を促進すると言われています。

さらに、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞にはビタミンD受容体やビタミンDを活性化させる酵素の発現が認められ、ビタミンDがインスリン分泌を促進することが知られています。

このビタミンD活性化にはマグネシウムが関わっているため、インスリン分泌にはマグネシウムも欠かせません

また、マグネシウムはインスリン受容体の活性化や細胞の糖の取り込み(GLUT4の移動)にも関与しているため、マグネシウムが不足するとインスリン抵抗性が現れてしまいます。

 

まとめ

ビタミンDとマグネシウムはとても大切な栄養素です。

しかし、これら2つの栄養素だけをしっかり摂っていれば大丈夫ということはありません。

体内では、様々な栄養素が協力しながら働いているため、マルチにビタミン、ミネラルなどの栄養素を補いたいものです。

栄養素補給は食事からが基本ですが、毎日食事に気を付けてばかりはいられないこともあると思います💦

サプリメントなどの健康食品も上手に利用しながら、健康的な毎日を送りたいですね😄

 

 

日本人の食事摂取基準(2020年版)

厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』eJIMサイト

微量栄養素情報セインター サイト

横尾 宏毅 et al.,日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)125,141-146

堀内 寛子 et al.,ビタミン88巻,10 号(10 月)2014,530-534

藏前 尚子 JICD, 2015, Vol. 46, No. 1,56-61

 

この記事の著者

さとこママ

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス コミュニケーション・プロデュース部/ためになる栄養講座・ブログ・ニュースレター担当

大学卒業後は食品メーカーで商品開発を行い、その後、大学の寄付講座にて健康食品の素材に関する研究補助に従事し、現在は3児のママとして家事・育児・仕事に奮闘中。

ブログを通して、皆さまが新たな「気付き」や「発見」をしていただけるよう、題材選びや記事執筆などを行っていきたいと思っています。

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