NMNとは?


最近テレビでも「NMN」についての話題を取り上げているのを見ますが、皆さん「NMN」についてご存じでしょうか?
今回は最近流行りの「NMN」について紹介します😊✨

NMNとは

NMNとは、正式には「ニコチンアミドモノヌクレオチド」と呼ばれる成分です。
ビタミンに似た物質で、ヒトや生物の体内で自然に作られています!

NMNはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)と呼ばれる、細胞内のミトコンドリアにおけるエネルギー産生に欠かせない補酵素の素となっており、NADは解糖系TCAサイクルなどのエネルギー代謝に関わることから、若返りの作用が期待できることで有名です。
そんなNADの素となるNMNは「不老長寿の妙薬になるのではないか」と今注目を浴びています。

NMNに期待される効果

ヒト試験の結果は少なく、マウスを用いた試験では以下効果が判明しています。

<NMNの効果>
・老化による病気の治癒・予防
・記憶力の向上
・心機能の強化
・肥満の改善
・睡眠の質改善

これらの結果が、ヒトでも立証されたら認知症やメタボリックシンドロームに悩む人が減り、人類の平均寿命も現在約85歳ですが100歳を超えるなんてこともありえそうですよね🤭☀
副作用などの安全性についてはヒト試験もおこなわれており、NMNは500mg/日までの摂取ならば、人体の副作用はないという報告も見られます。

また、最近のヒト試験情報では40~65歳の健常者66名を対象にNMN300㎎摂取群とプラセボ群に分け、
60日間継続摂取することの安全性ならびに、血中NAD/NADH量、歩行能力、幸福度などを二重盲検プラセボ対照方式で比較したところ、
NMN摂取群は血中NAD/NADH量は30日間で11.3%、60日間で38.0%上昇し、歩行持久力テストではスコアが6.5%上昇、幸福度はプラセボ群よりも2倍のスコアを記録したとのことです。

Hao Huang Front. Aging, 05 May 2022

NMNの摂取方法

NMNは食品にも少量含まれています😋🍴

NMNの明確な目安量はありませんが、実際に行われているヒト臨床試験では安全性を考慮して100~250mg/日が目安量とされています。

十分な量を摂取するには意識して食事を工夫する必要がありそうですね💦

NMNサプリメントや点滴などもありますが、サプリメントに関しては原料が高価なため1ヶ月で何十万もしたり、粗悪品があったりとなかなか手が出しにくいものが多いようです。

まとめ

サプリメント業界でもNMNは人気素材としてトレンド入りしています。
研究も多く進められており、最近ではNMNを生産する乳酸菌なども発見されているようです。
体感も個人差があるようで、マウスでの実験では良い結果が出ているようですが、ヒト試験ではまだ不明なことが多いため、サプリメントや点滴をする場合は注意してください🍀

 

NOMON HP

井上 正康 武田薬報 2012 468号 p20-23(改訂版)

Kathryn F. Mills et al.,Cell Metab. 2016 Dec 13; 24(6): 795–806.

静岡大学 HP

日本NMN研究会 HP

入江純一郎et al., 内分泌ジャーナル 2020年第67巻第2号p153-160

Mijin Kim  et al.,Nutrients 2022, 14(4), 755

この記事の著者

ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当

自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。

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