スパイスの効果


世界各国の料理を楽しむことができ、さまざまな国の料理を作るのにかかせないスパイス(香辛料)も、今では身近な存在となりました🎵
今回は、料理やお菓子作りに欠かせない『スパイスの効果』について紹介します。

スパイス(香辛料)とは

日本語では香辛料とも呼ばれています。
スパイスは、植物から採取されるもので、調理の際に香りや辛味、色などを出すために用いられるものの総称です!
スパイスというとどうしてもカルダモンやクミンなど、少々レベルの高いものを想像しがちですが、月桂樹の葉やタマネギ、ニンニク、ショウガなどもスパイスの仲間です。

世界には100種類以上ものスパイスがあるといわれ、料理の風味を変えるだけでなく、食欲増進や消化作用、殺菌など、それぞれ違った効果が知られています🧐

スパイスとハーブの違い

日本において、スパイスやハーブを食べ物や飲み物に使用しますが、普段の生活でその違いをあまり意識することがない事から、スパイスとハーブについての厳密な定義はされていません。

植物学的には、茎と葉と花を利用するものをハーブ
樹皮や種子、実、根などを使うものをスパイスと区分する説もあります。
しかし、実際に分類するのはとても難しく、同じものであっても国によって定義づけが違ったり、葉や種子ではそれぞれ扱いが異なったりする場合もあるようです💦

【ヨーロッパでは自家栽培できるかできないかで分類される】
ヨーロッパでは、スパイスとハーブの定義の根拠を自家栽培できるかどうかで判断しているところもあります。
胡椒や、ナツメグ、シナモン、オールスパイスなどのように、ヨーロッパでは自家栽培できない植物の根や茎、樹の皮、果実、種子類をスパイスと呼び、
オレガノ、バジル、タイム、パセリ、ローレル、ローズマリー、セージなど自家栽培できる草花をハーブと呼んでいます。

スパイスの効果

スパイスは風味や辛味に特徴があるだけでなく、漢方薬としても使われることもあり健康への効果が期待できるといわれています。

ターメリック(ウコン)

 

カレーの着色材料としてよく使われます。
漢方では体の気を巡らせる、瘀血(血の滞り)を解消するなどを目的として、胸腹部の痛み、月経痛などに用いられることがあるようです。
また、ターメリックといえばクルクミンという成分が有名ですよね!
まだマウスレベルの実験結果ではありますが、脳機能の活性や歯周病対策に効果的ともいわれています🐁🧠

シナモン(桂皮)

シナモンで調べると、漢方の桂皮が出てくることがあります。
「え??一緒なの??」と思ったのですが、原料となる木の種類が違うだけで、最近では桂皮という場合には、シナモンを指す場合も多いようです!

桂皮は漢方における重要な薬物で、発汗や鎮痛作用があり、カゼの症状や肩や背中の痛み、関節痛などに用いるそうです。
通常の食事で摂取する量では心配ありませんが、成分を濃縮しているサプリメントなどの健康食品では、過剰摂取が問題視されており、摂りすぎは肝障害リスクがあるといわれています💦

ローレル(月桂樹)

古代ギリシャ時代より神聖な樹木とみなされていたそうで、神話のイラストでよく冠になっています。

肉や魚のにおい消しとして料理に使われることが多いですが、
ローレルには消化を促進する作用があり、弱った胃を整えて消化を助けるとともに、食欲不振の改善にも役立つといわれています。
胃の調子を整えるだけでなく、肝臓や腎臓の働きを活発にする働きもあるようです。

山椒

山椒には整腸効果や駆風(腹のガスを除く)、鎮痛作用などの作用があります。
そのほかにも食欲不振や消化不良など胃腸のお悩みに効果的のようです。
また、山椒は日和見感染菌、病原菌に対する発育阻害作用を示すことから、感染症を予防するのに有益と考えられ、先住民族の伝統的な療法士(ヒーラー)が利用する最も重要な植物薬のひとつであるといわれています🧙‍♀️🧙‍♂️

料理だけじゃない!スパイスの活用法

日本では馴染みがないスパイス。買ってはみたものの、ご家庭で余らせてしまうこともあるのではないでしょうか?
しかしスパイスには、防腐や防臭、消臭、虫よけなど色々な効果があり、芳香剤として香りのインテリアにもなります

例えば、ターメリック(ウコン)は防虫に役立つとされ、高価な着物や絵画、陶器を包んで保管するために、ウコン染めの布が重宝されてきました。
また、クローブは甘い芳香を生かし食器棚の防臭に使ったり、お茶パックに入れたものを綿布に包み、シューキーパーとしても活用することができます。

もし余っているスパイスがあれば料理以外の活用方法を見つけてみるのも良いと思います!

まとめ

スパイスがあれば料理の幅が広がります。
風味も豊かになるので、気になるスパイスを揃えて新たな料理や普段から作る料理の隠し味に作ってみてはいかがでしょうか?
ぜひいつもの食事に取り入れて健康維持に役立ててください😋🍴!

日本安全食料料理協会

農林水産省

近畿大学医学部HP

ShusukeIzui et al.,Archives of Oral Biology Volume 124, April 2021, 105058

東京都福祉保健局

熊本大学薬学部 薬草園 植物データベース

N.F.A.Bafi-Yeboa et al.,PhytomedicineVolume 12, Issue 5, 16 May 2005, Pages 370-377

 

この記事の著者

ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当

自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。

自己紹介ブログ ⇒ 新しいメンバーの自己紹介(管理栄養士:荒木)

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