紫外線とビタミンDの関係②


前回は「紫外線とビタミンDの関係①」として、スキンタイプや紫外線の種類についての情報をご紹介いたしました。

今回は、「必要な日光浴の時間」や「ビタミンDを含む食品」、「紫外線からのダメージを軽減する方法」などについてご紹介いたします。

 

●ビタミンD生成に必要な日光浴時間

「紫外線とビタミンDの関係①」でもご紹介しましたが、体内でのビタミンD合成には紫外線(UV-B)を浴びることが必要です。

厚生労働省の調査では、ビタミンD欠乏症状のない日本人は、平均的に5.5μgを食事から摂取しているとし、それを摂取目安量としています。

一方、海外での情報となりますが、成人は1日当たり15μg程度のビタミンDが必要と言われています。

そのため、食事で摂取するだけでなく、体内で作られるビタミンDも健康のためには必要と考えられます。

食品で摂取できていないビタミンD量を10µgとすると、必要な日光浴の時間は以下の通りになります。

この表の算出条件は以下の通りです。
1.日本に多いスキンタイプⅢ
2.顔と両手の甲に相当する600㎠を露出

算出条件の「スキンタイプ」や「露出量」が変化すれば、表の時間も変わってきます。

例えば、より肌色の白い「スキンタイプⅡ」では、表の値の「0.83倍」、やや肌色の濃い「スキンタイプⅣ」では、表の値の「1.5倍」を目安にする必要があります。

ポイントとなるのは、夏季は比較的短時間での日光浴で必要なビタミンDが生成されますが、冬季の場合は地域や時間帯によってはビタミンDを生成するのに必要な日光浴が難しい、という点です。

また、寒い時期は洋服を着こむことで、「露出量」が少なくなってしまうことも、日光浴不足の一因になります。

そのため、厚着になりがちな秋~春先にかけては、比較的多くの方がビタミンD不足になりやすいと考えられます ショボーン

 

●ビタミンD不足を防ぐには?

ビタミンD不足はカルシウムの吸収低下や骨代謝異常を引き起こすことで、子供ではくる病、大人では骨軟化症が起こることが知られています。

さらにビタミンDは免疫機能にも影響すること、積極的な摂取によって感染症やアレルギー症状の軽減などの効果も報告されており、
日本における最新の調査では、より高い血中ビタミンD濃度が全てのがんの発症リスクの低下と関係している可能性が示唆されたという報告もあります びっくり

下記の表は、ビタミンDを15µg摂取する際に、どのくらいの量の食品を摂取すればよいか、という一覧です。

特にビタミンD不足になりがちな秋~春先には、食事からしっかりと摂取することが大切です !!

しかしなかなか食事だけでは…という場合は、サプリメントなども活用し、ビタミンD不足にならないように意識していただきたいと思います キラキラ

 

●肌にダメージが出始める日光浴時間

『紫外線とビタミンDの関係①』でもご紹介した、スキンタイプ分類の表に記載してある「MED」は「Minimal Erythma Dose」で、紅斑*を起こす最小の紫外線量を表す値です。
*紅斑(Sun burn):紫外線にあたってから数時間後に現れる赤くなる日焼け

日本人に当てはまるスキンタイプⅡ~Ⅳでは、250~450 J/㎡の紫外線を浴びることで紅斑の症状が現れると言われています。

それをどのくらいの時間に換算すればよいのか、ということを季節や地域、時間帯などにおける紫外線量で算出したのが、以下の表です。
※この表は「スキンタイプⅢ」で算出されています。

夏季では、かなり短時間で肌への影響が出始めることがわかります アセアセ

そのため、これからの時期には「紫外線からのダメージを減らすこと」を意識する必要があります。

紫外線からのダメージを減らす方法としては、以下の方法があります。

●衣服、日焼け止めなどを活用し、紫外線自体をブロックする
・UVカットの生地を使用した衣服などを活用するとより効果的
・帽子はつばの広いもの、メガネやサングラスもUVカット効果のあるものを選ぶ
・塗るタイプの日焼け止めは、こまめに塗り直すことで紫外線防止効果が持続する
●紫外線のダメージをケアしてくれる栄養素を摂取する

紫外線のダメージをケアしてくれる効果が期待できる栄養素は以下の通りです ニコニコ

紅斑など強いダメージを与えるUV-Bに比べると、UV-Aは直接的なダメージは弱いものの「長時間浴び続けること」や「蓄積したダメージ」による影響が懸念されています。

さらに、UV-Aは皮膚の真皮まで届くことから、そのダメージによる黒化やシワの形成なども報告されており、抗酸化だけでなく真皮からのケアが重要であると考えられます。

健康のために紫外線を避けすぎることもよくありませんが、ダメージを最低限に抑えることを意識していただき、これからの時期をお過ごいただければと思います ウインク

 

(管理栄養士 あ)

 

環境省 紫外線環境保健マニュアル2015
環境省 紫外線環境保健マニュアル2008
BMJ 2018360 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k671 (Published 07 March 2018)
国立環境研究所 耐容紫外線による健康のためのビタミンD生成と皮膚への有害性評価
国立環境研究所 ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報
太陽光線に対する皮膚生理反応について
健康食品・サプリメント[成分]のすべて2017 ナチュラルメディシン・データベース
日本食品標準成分表2015