
6月は、食育月間です。
忙しい日々の中でつい忘れがちですが、改めて「食」について考え学びを深める絶好の機会です🍴✨
いつもの「いただきます」の前に、食卓やその向こうにある世界に目を向けてみませんか☺?
目次
『食育基本法』の公布から20年
「食育」という言葉、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
新しい言葉のようですが、実は2005年に制定された『食育基本法』という法律に基づいた取り組みです。
制定当初は、厚生労働省と農林水産省が両輪となって「食育」を推進してきました。
現在では、農林水産省が中心となり、その活動はさらに広がっています。
出典:農林水産省HP
地域保健、教育・保育の現場、農林漁業や食品産業など幅広い分野で「食育」は着実に浸透しています。
「食育に関心がある」と答えた国民の割合は、2005年69.8%から 2020年度には83.2%へと、13.4ポイント増加しています。(第四次 食育推進基本計画)
環境について考える ~持続可能な食を支える取り組み~
私たちが健康的な生活を送るためには、自然環境が豊かであることが大切です。
食育をすすめる上でも、食べ物を育む地球環境を守る活動は、とても重要な課題です。
食べ物、捨てていませんか?
日本では、一年間で約570万トンもの食べ物が捨てられています。
一人分に換算すると、年間約45kg、毎日お茶碗一杯分のご飯に近い量を捨てていることになります。
この約半分は家庭から出ているといわれています。
日本の食品ロス量は、国連WFP(食糧支援機関)が2021年に実施した食糧支援量の約1.2倍にもなります‼
農林水産省HP:食品ロス・食品リサイクル
ヘルシーパスブログ: 食品ロスを削減しよう!
: 冷凍食品の活用
どこで作ったものか、気にしていますか?
地産地消の推奨
消費者が地域の生産者の農林水産物を選ぶことで、両者の結びつきが強まる、地域の活性化、流通コストの削減、輸送時に発生するCO₂の抑制、地元に対する理解の深まりなどの効果が期待できます。
日本の食料自給率
日本の食料自給率は約38%で、約62%は輸入に頼っています。(2023年現在)
欧米諸国が農業の活性化を国家戦略とする中、日本の水準は低く、深刻な状況のまま推移しています。
日本と諸外国の食料自給率
出典:農林水産省HP
コメ価格の高騰
2025年に入り、コメの平均価格が昨年の2倍超と高騰し、流通量の不足が深刻化しています。
この不足を補うために、「輸入米の調達」という言葉が聞かれるようになりました。
しかし、これは一時的な措置に過ぎず、食料安全保障という観点からみると、国内農業への支援強化と自給率の底上げは喫緊の課題です。
豊かな食に恵まれた日常は決して当たり前ではないことを、改めて痛感する毎日です。
環境にやさしい食べ物、選んでいますか?
毎日の食事が、地球の資源や環境に影響を与えていることを意識していますか?
(農林水産統計:有機食品等の消費状況に関する意向調査)
「有機農業」は、化学肥料や農薬に頼らず自然の力を活かして作物を育てる方法です。
これは、自然の循環を大切にしているので、環境への負担が少ないのが特徴です。
出典:第4次食育推進基本計画(農林水産層HP)
有機的な方法で作られた商品には「有機JASマーク」が表示されています。
このマークがない商品は、法律により「有機」や「オーガニック」といった表示をつけて販売することはできません。
商品を購入する際は、ぜひこのマークを探してみて下さい。
くわしくはこちら→農林水産省HP:『有機食品の検査認証制度』
ヘルシーパスでも、有機農産物の宅配サービスをご紹介しています🍎
(ヘルシーパスブログ:有機農産物の宅配サービス『ふるさと21ドクターズ』)
サプリメントを「栄養素や食生活の大切さを体感するきっかけ」にして、食事に関心をもちサプリメントに頼らない食生活に導くために「ふるさと21ドクターズ」を通じて有機生産者を応援しています。
農林漁業体験したことありますか?
農林漁業体験をすると、緊張や不安が低下したり、食べ物への意識が変わる効果が期待できるようです。
引用:農林水産省HP 『農林漁業体験するとどんないいことがあるの?』
ヘルシーパスのスタッフも、以前お米の田植えと収穫を体験させていただきました。
( ヘルシーパスブログ:『幻のお米「亀の尾(かめのお)」』)
実際に土に触れ、汗を流すことで、普段何気なく口にしているお米一粒一粒への感謝の気持ちが、改めて沸き上がってきたそうです。
みなさんも、食育の大切さを感じながら、農林漁業体験に参加されてみてはいかがでしょうか?
新たな発見や学びがあるかもしれません。
まとめ
食育月間は、全国各地で食に関する様々なイベントが開催されます。
今年は、徳島県で6月7~8日に「第20回 食育推進全国大会」が開催されます。
いつもの「いただきます」の前に、目の前の食卓について、少し思いを馳せてみる…🍚
そんな時間をもってみるのも良いかもしれません。
はっしー
管理栄養士