子どものおやつについて


幼児期のおやつは、1日3回の食事では摂りきれない栄養の補給源です🍙🧒
今回は「おやつの目的とポイント」について紹介します!

子どものおやつの役割

おやつというと、お菓子を連想する方も多いかもしれませんが、お菓子とは一線を画するものとされています。
幼児期は成長が速く、たくさんの栄養素を必要としますが、胃袋も小さく消化機能も未熟なため、一度にたくさん食べることができません。
そのため、必要なエネルギー源を充分に摂るために、第4の食事と呼ばれるおやつが必要になります!
また、おやつの時間は、休息や気分転換、コミュニケーションの場など楽しみの時間としても重要な役割を持っています。

【豆知識①】おやつとお菓子の違い
おやつは昔、午後2時頃から4時頃までの時間を「八つ刻(やつどき)」とされ、午後三時ごろに食べる間食をおやつと呼んでいました。
お菓子は食事以外の嗜好品として食べる食品を指し、ビスケットや饅頭、キャンディ、チョコレート類、アイスクリームなどの総称をお菓子と呼んでいます。

おやつのポイント

おやつは、子どもたちの成長や健康にかかわるため、以下のポイントをご参考に、より良いおやつの時間にしましょう🙆🙆‍♂️

おやつの目安量

年齢や活動レベル、食欲によって異なりますが、1日に必要な総エネルギーの10~20%とされています。
1日に必要なエネルギー量は、1~2歳の男の子であれば950kcal、女の子であれば900kcalです。(3~5歳の男の子であれば1,300kcal、女の子であれば 1,250kcal)
おやつからとるエネルギー量を考慮すると、以下のようになります。

 

男の子

女の子

1~2歳

95~190kcal

90~180kcal

3~5歳

130~260kcal

125~250kcal

食事で不足しがちな栄養素を取り入れる

食事では摂りにくい、乳製品や野菜、果物を積極的に取り入れることが望ましいです。
幼児期に不足しがちなカルシウムや鉄、食物繊維などをおやつで補えると良いでしょう。
また、ジュースは虫歯や肥満の原因にもなります。
カフェインが入っていない麦茶などで水分補給をするようにしましょう!

おやつの時間を決める

活動時間や食欲などに応じて1日1~2回(午前・午後)など、時間を決めましょう。
食事の直前におやつをあげると、肝心な食事が食べられなくなってしまうため、食事の時間から2~3時間空けることが望ましいです。

原材料名や栄養成分表示のチェック

おやつは手作りにこだわりすぎず、市販のおやつを上手に組み合わせるのが良いです!
市販品を選ぶときは、子ども用のお菓子(ベビー用のおやつ)を選び、成分や原材料の表示をチェックする習慣をつけるようにしましょう。

【豆知識②】子ども用のお菓子の利点
「幼児向き」「赤ちゃん用」などと表示されている塩分や砂糖が少ないものが多く、子どもの健康や味覚などを考えて作られているので、一般的なお菓子よりも安心してあげることができます。

避けた方が良いおやつ

食べるとのどに詰まらせる、あるいはアレルギー が出る危険があるために避けた方がよい食品があります。

ナッツ類は、アレルギー反応や誤嚥のリスクもあるため、摂取する時は細かく刻んで少しずつから始めましょう。
グミやあめ類はのどに詰まらせるだけでなく、虫歯の原因になる可能性があります。
また、市販のお菓子でも、揚げ物や糖質、塩分を多く使ったものはなるべく避けましょう。

まとめ

農畜産業振興機構の調査によると、子どもの間食は「栄養やエネルギーを補うため」よりも「楽しみのため」と捉えている保護者が有意に多く、子どもの間食として1日に必要なエネルギー量を認識しないことが明らかになりました💦
美味しそうにおやつを食べる子どもの顔を見るのは至福の時間ですが、時間や量を決めて、上手にコントロールしながらおやつをあげるようにしましょう☺🍀

農林水産省 子どもの食育

日本安全食料料理協会

独立行政法人 農畜産業振振興機構 

日本人の食事摂取基準(2020年版) 

日本食品標準成分表2020年版(八訂) 

大阪府交野市HP

P&Gジャパン合同会社 HP

この記事の著者

ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当

自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。

自己紹介ブログ ⇒ 新しいメンバーの自己紹介(管理栄養士:荒木)

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